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HOME > よっちゃんのぶっちゃけた話2009/9/14

よっちゃんのぶっちゃけた話in仙台

2009/9/14

ファッションからダンスまで、、、

 先日久しぶりに美容室に行ってきました。
美容室には雑誌が用意されているので、ふだん買って読む時間のない僕には、流行のファッションや、家電、通信機器など次々に開発される商品を勉強する時間でもあります。

その日も置いてあったファッション誌に目を通しました。街中のファッションとしてはここ数年大きな変化は無いように感じますが、それでもファッション界のプロ、つまりデザイナー、アパレル関係のスタッフ、スタイリスト、雑誌関係の人間たちは新しいファッションを提案すべく活動をしているわけで、そういう人たちのアイデアを見聞するのは楽しいことです。

ただ、こうしてその世界のプロが提案する新しいもの全てが‘良いもの’というわけではありません。
読んでいた雑誌の中にも、「これはどう見てもパジャマのズボンでしょう?!」というボトムスに、フォーマルなジャケットというスタイルが紹介されていたのですが、これは明らかに‘変’でした。
しかし、有名なブランドの服でしたので、ファッションに自信のない人が、「これを着ておけば間違いない!」と、そのままの組み合わせで購入する可能性もあるわけで、それを着てはりきって出かけた日には、「あらら~、あの人、下だけパジャマで来ちゃったよ」てなことにもなりかねません。

その雑誌の中に、歌舞伎役者の市川海老蔵さんのインタビュー記事がありました。
八月に上演された舞台‘石川五右衛門’に関するインタビューでした。
この作品、人気漫画やドラマの原作者、樹林伸が脚本を手がけたそうで、言葉使いも分かり易く、若い世代の人にも楽しんでもらえる作品にしたかったそうです。

歌舞伎と漫画、つまり日本の伝統的な古典文化と現代の文化、を融合するという斬新かつ大胆なチャレンジなわけですが、インタビューの中で海老蔵さんは次のように言っていました。
「歌舞伎には破ってはいけないルールや型があり、そういったものを守り続けて行くために新しいことにチャレンジしなくてはならない」と。

確かに演じる側の人間ばかりが伝統を守ろうとしても、それを観に来る人間がいなければ文化というものは衰退していくわけで、新しい、若い世代の人間が劇場に足を運ぶ工夫が必要になるというわけです。

言うまでもなく、海老蔵さんが今回のような新しい舞台に挑戦できるその裏には、代々受け継がれてきた伝統的な歌舞伎をきっちり演じる自信があるからこそです。

さて、ダンスの世界でもここ数年の間に、次々と新しいダンサーが現れ、人間業とは思えないようなダンスを踊るようになっています。
特に世界のトップダンサーと呼ばれる人たちは、皆それぞれ個性があって、身体能力的な技術レベルも年々上がっています。

しかし、これらのダンサーたちが、何か新しい技術を学び練習しているのかと言えば、そうではなく、数十年前に教科書にまとめられたダンステクニックを今も同じように繰り返し練習しているのだと僕は確信しています。
実際、外国人コーチャーはレッスンの中で、‘教科書’という言葉を多く使います。
ただ変化しているのは、テキストに書かれた技術の解釈の違いや追求の深さなのではないでしょうか。

先ほどトップダンサーは個性豊かと言いましたが、それと同時に皆共通したものを持ち合わせているように感じます。それこそが、この何十年かの間に発展し、一つの文化になりつつあるダンスの技術なのだと思います。

僕が仙台で仕事をするようになってから、よく生徒さんに、「新しい、初めて聞いた! 今まで習っていたのと全然違う」というようなことを言われます。

しかし、僕がレッスンで指導する内容の6割は教科書に書かれていること、3割がそれらをより具体的に分かり易く説明するために僕が工夫していること、そして残りの1割が、このダンス以外の分野から僕が勉強したり感じたりすることを新しくダンスに取り入れているだけなのです。
つまり、全体の9割は、歌舞伎の話に習えば‘古典’なのです。

ぶっちゃけた話し、日本人ダンサーの中に、この古典的な技術に興味を持ち、勉強しようと考えている人間がどれほどいるかは疑問です。
日本の競技ダンスは階級制になっているため、みんな自分の級を上げることばかり考えて、本質的なものをおろそかにしている節があるように思います。
階級制を導入することでダンス界が大きく発展したことは事実ですが、今世界のレベルの中で日本が遅れつつある原因は、先に述べた事柄にあるのではないでしょうか。

日本の競技会で認められているダンサーの中にも、どこか不自然さの残るダンサーがけっこういます。
こういう人はやはり、伝統的な技術を理解、習得していないのです。
身体能力が高く、運動量やスピードがあるというだけで良い成績が付いてしまう日本の競技会にも問題があるのでしょう。
しかしこれはとても危険なことで、間違ったものが認められてしまうようになれば、もはや伝統や正当なものは継承されなくなってしまうからです。

今の世の中、人々は新しいものばかりを求めがちです。しかし、新しいものだけに価値があるわけではない。物事の本質的な価値がどこにあるのか、それを追求するべきです。

僕は無名のダンサーです。しかしダンスの世界で生きる人間として、何が大切で、何が必要で、そのために何を人に伝えていくべきなのかを考える力は誰よりもあると自負しています。
全てを教えられるわけではありませんが、僕にしか教えられないこと、伝えられないことがたくさんあります。

仙台に来てからちょうど二年、どこか子供の頃に見ていた景色の香りがするこの土地で、‘地に足が着いてきた’を実感しつつあります。